Version 2021

フィルターの概要

レポートのデザインの重要なステップは、適切なデータがデータ ソースから返されてレポートに表示されることです。これを行うには、レポートにフィルターを追加します。

フィルターは、データ ソースのデータを選別して、そのデータがレポート結果の計算に含まれるか除外されるかを決定します。フィルターはレポートに必須ではありませんが、フィルターのないレポートからは、事実上表示するには多すぎるデータが返される傾向があります。フィルターを追加する場合は、既にレポート上にあるオブジェクトと共に意味を持つものである必要があります。

さまざまなフィルター タイプのイメージおよび例を含む、フィルターの詳しい概要は、『基本レポーティング ヘルプ』「クエリ オブジェクトおよびクエリの作成 (デザイナー向け)」の章を参照してください。

フィルターの作成

フィルターは、少なくとも 1 つの条件から構成されます。条件によって、データがレポートに含まれるために満たす必要がある要件が定義されます。たとえば、「Region = Northeast」(地域 = 東北部) や「Revenue > $1 million」(売上 > 100万ドル) などです。フィルターに複数の条件が含まれる場合、条件は AND や NOT などの算術演算子によって結合されます。フィルターの条件の追加または削除の手順、および条件を結合する演算子の変更の手順については、フィルターを編集するにはを参照してください。

MicroStrategy プロジェクト内のスタンドアロン フィルター オブジェクトを作成するには、次の表を確認して、フィルターで使用する条件の種類を決定してください。次に、そのフィルターを作成する手順に該当するリンクを使用します。

条件タイプ

条件名

フィルター対象データ

アトリビュート条件

これらのタイプの条件によって、レポート上のアトリビュートに関連するデータが制限されます。

アトリビュート フォーム条件

アトリビュート フォームに基づいてフィルターを作成します。

詳しくは、アトリビュート フォーム条件を参照してください。

ID や説明など、ビジネス アトリビュートのフォームに関連するデータをフィルターします。

たとえば、アトリビュート "顧客" に、"ID"、"名"、"姓"、"住所"、"生年月日" というフォームがあるとします。アトリビュート フォーム条件によって、フォーム [姓]、演算子 [次の値で始まる]、および文字 [H] でフィルターします。結果には、姓が文字 [H] から始まる顧客のリストが表示されます。

アトリビュート エレメント リスト条件

アトリビュート エレメントに基づいてフィルターを作成します。

詳しくは、アトリビュート エレメント リスト条件を参照してください。

"New York"、"Washington"、"San Francisco" など、ビジネス アトリビュートのエレメントに関連するデータをフィルターします。これらは、アトリビュート "都市" のエレメントです。

たとえば、アトリビュート "顧客" には、エレメント "John Smith"、"Jane Doe"、"William Hill" などがあるとします。アトリビュート エレメント リスト条件によってデータをフィルターして、条件で指定した顧客のみを表示できます。

アトリビュート対アトリビュート条件

2 つのアトリビュートの比較によるフィルターを作成します。

詳しくは、アトリビュート対アトリビュート条件を参照してください。

2 つのアトリビュートのアトリビュート フォームの比較によるデータをフィルターします。

たとえば、アトリビュート対アトリビュート条件でデータをフィルターして、顧客の中で最初の注文日と最後の注文日が一致する顧客の情報のみを表示します。

セット条件

このタイプの条件では、メトリックの値、順位、またはパーセンテージに基づいた条件、2 つのメトリックの値を比較する条件、あるいはレポート上のアトリビュート間の関係に基づいた条件でデータが制限されます。

メトリック セット条件

メトリック値または順位に基づいてフィルターを作成します。

詳しくは、メトリック セット条件を参照してください。

アトリビュートに関連付けられたメトリックに基づいて決定されるアトリビュートのセットに関連するデータをフィルターします。

たとえば、メトリック セット条件によってデータをフィルターし、在庫数が指定された数を下回る製品のみの売上データを表示できます。

メトリック対メトリック条件

2 つのメトリックの値を比較するフィルターを作成します。

詳しくは、メトリック対メトリック条件を参照してください。

2 つのメトリックの値を比較することによって、データをフィルターします。

たとえば、メトリック対メトリック条件でデータをフィルターして、前年の売上を上回っている売上レコードのみを表示します。

関係条件

アトリビュート間の関係に基づいてフィルターを作成します。

詳細は、『基本レポーティング ヘルプ』 を参照してください。

2 つのアトリビュート間の特定の関係に基づいてデータをフィルターします。

たとえば、関係セット条件によってデータをフィルターし、ワシントン D.C. 地区で Nike のシューズを販売する店舗のみを表示できます。

ショートカット条件

これらのタイプの条件によって、既存のレポート結果または既存のフィルターに関連するデータが制限されます。

レポートへのショートカット条件

既存のレポートの結果に基づいてフィルターを作成します。

詳しくは、レポートへのショートカット条件を参照してください。

既存のレポートの結果セットをそのまま、またはその他の条件を追加して、別のレポートでフィルターとして使用します。

たとえば、"南西部" 地域のすべての顧客を表示する 1 つのレポートの結果セットを取得し、その結果セットをフィルターとして新規レポートに配置し、当年のアクティブな顧客の新しいフィルター条件を追加し、"南西部" 地域で現在アクティブなすべての顧客を表示するというように、レポートへのショートカット条件を使用することができます。

フィルターへのショートカット条件

既存のフィルターに基づいてフィルターを作成します。

詳しくは、フィルターへのショートカット条件を参照してください。

既存のフィルターをそのまま、またはその他の条件を追加して、レポートで使用します。

たとえば、"地域 = 北東部" および "年 = 2006” の既存のフィルターを取得し、それをレポートに配置し、"カレンダー月 = 12 月" の新しいフィルター条件を追加するというように、フィルターへのショートカット条件を使用することができます。

レポートへのフィルターの追加

フィルターは、以下の 2 つの方法でレポートに追加できます。

  • レポート上で使用したいフィルター オブジェクトが既にプロジェクトに作成されている場合 (スタンドアロン フィルター) は、そのフィルターをレポートに追加することができます。既存のフィルターをレポートに追加するには、 レポートにスタンドアロン フィルターを追加するにはを参照してください。
  • レポート内で直接、フィルターを作成できます。ただし、この種のフィルターをほかのレポート上でフィルターとして使用することはできません。レポート内で直接フィルターを作成するには、 レポート内にフィルターを作成するには: 埋込みフィルターを参照してください。

どちらのタイプのフィルターでも、レポートで同じ結果になります。違いは、スタンドアロン フィルターは複数のレポートで再利用できるため時間を節約できるという点です。これは、作成するほとんどすべてのレポートで、レポート ユーザーが共通のデータ サブセットを必要としている場合に特に役立ちます。たとえば、ほとんどのユーザーが現在の年の "北東部" 地域の結果のみ確認する場合、"北東部" アトリビュートと、その中の現在の年のアトリビュートでフィルターを作成できます。そのフィルターをすべてのレポートに追加すると、現在の年の "北東部" 地域に関連するデータのみが表示されます。

関連トピック

フィルターの定義へのユーザー入力の要求

アトリビュート フォーム条件

アトリビュート エレメント リスト条件

アトリビュート対アトリビュート条件

日付に基づきデータを絞り込むには

メトリック セット条件

メトリック対メトリック条件

レポートへのショートカット条件

フィルターへのショートカット条件

レポートにスタンドアロン フィルターを追加するには

レポート内にフィルターを作成するには: 埋込みフィルター

フィルターを編集するには