Version 2021

レポートへのショートカット条件

既存のレポートの結果を、別のレポートのフィルターとして使用できます。最初のレポート自体を新規レポート内でフィルターとして使用できます。このタイプのフィルターは、レポートへのショートカット条件と呼ばれます。

たとえば、"基本売上" というレポートがあるとします。フィルターがなければ、このレポートは、ユーザーが担当した全地域の全製品の売上を表示します。次に、"基本売上" レポート内で "ブランド別売上" レポートをフィルターとして適用します。新しいフィルターによって、"基本売上" レポートには "ブランド別売上" レポートの結果に指定されたブランドのみで計上された売上が表示されます。この例の詳細な説明は、『基本レポーティング ヘルプ』「クエリ オブジェクトおよびクエリの作成 (デザイナー向け)」の章を参照してください。

レポートをフィルターとして使用し、その他の条件を追加して、フィルター定義全体を拡張することもできます。たとえば、"南西部" 地域のすべての顧客を表示する 1 つのレポートの結果セットを取得し、その結果セットをフィルターとして新規レポートに配置し、当年のアクティブな顧客の新しいフィルター条件を追加できます。新規レポートには、"南西部" 地域で現在アクティブなすべての顧客が表示されます。

この方法を使用することにより、基本的で比較的単純なレポートをプロジェクト内に作成することの有用性を示しています。これらの基本的なレポートをレポートへのショートカット フィルターで使用して、フィルター作成プロセスを効率化することができます。

レポートへのショートカット条件として使用するには、レポートに以下のオブジェクトのいずれかが含まれていたり、レポートが以下のレポート タイプのいずれかであったりすることはできません。

  • 統合
  • カスタム グループ
  • データ マート レポート
  • MDX キューブ レポート: SAP Business Intelligence Warehouse(SAP-BI)、Microsoft Analysis Services(MSAS)、Hyperion Essbase(Essbase)などの MDX キューブ ソースからデータを取り出すレポート。

スタンドアロン フィルターの作成手順は、「レポートをフィルターとして使用するには」を参照してください。

レポートへのショートカット条件と OLAP Services

MicroStrategy OLAP Services を使用している場合、レポートの表示定義は、レポートがレポートへのショートカット条件でどのように使用されるかに影響しないことに注意してください。レポートのデータ定義は、レポートの情報を取得するためにデータベースに送信されるクエリです。一方、レポートの表示定義は、取得した情報のうちどれだけの量をレポートに表示するかを決定します。レポートをフィルターとして使用するときは、レポートのデータ定義全体が考慮され、表示定義はフィルター条件に影響しません。MicroStrategy OLAP Services については、In-memory Analytics Help を参照してください。

ユーザーによるフィルターへの入力の許可: プロンプト レポートへのショートカット条件

フィルター定義にプロンプトを含めることにより、ユーザーにフィルターの変更をさせることができます。既存のプロンプトを使用するか、フィルターに埋め込まれるプロンプトを作成することができます。レポートへのショートカット条件のプロンプトを使用することにより、ユーザーにレポートのリストから選択させることができます。

既存のプロンプトの使用方法または埋め込みプロンプトの作成方法は、次の「レポートをフィルターとして使用するには」で説明します。

レポートへのショートカット条件でレポートをフィルターとして使用するには

  1. 任意のページで [作成] をクリックして、[新規フィルター] を選択します。
  2. 以下のいずれかを実行します。
    1. レポートを選択するには、左のペインで、フィルターとして使用するレポートに移動します。レポートを右クリックし、[フィルターに追加] を選択します。

      DHTML が無効になっている場合は、レポートを選択して [追加 >] をクリックすることで、レポートをフィルター パネルに追加します。

    2. 既存のレポートのオブジェクト プロンプトを使用するには、左のペインで、フィルターとして使用するプロンプトに移動します。プロンプトを右クリックし、[フィルターに追加] を選択します。

      DHTML が無効になっている場合は、プロンプトを選択して [追加 >] をクリックすることで、プロンプトをフィルター パネルに追加します。

    3. ユーザーにレポートを選択させるプロンプトを作成するには、左のペインで、次の手順を実行します。
      1. デフォルトのプロンプト回答として使用するレポートに移動します。
      2. レポートを右クリックし、[プロンプトをフィルターに追加] を選択します。レポートを実行したときに、プロジェクトのすべてのレポートをリストするプロンプトが、デフォルトの回答が選択された状態で作成されます。
      3. プロンプトを変更するには、[レポート リスト] をクリックします。[プロンプト] ページが開きます。レポートの追加、プロンプトのタイトル、説明、および表示スタイルの変更、プロンプト回答数の制限、およびプロンプト回答を保存して再利用できるかどうかの指定を行うことができます。手順は、オブジェクト プロンプトを作成するにはを参照してください。
  3. ツールバーから、[保存] アイコン [保存] アイコン を選択します。
  4. フィルターを保存したいフォルダーに移動します。フィルターの [名前] および [説明] を入力し、[OK] をクリックします。

これで、作成したフィルターをレポートに追加できます。手順は、「レポートへのスタンドアロン フィルターの追加」を参照してください。