MicroStrategy ONE
2.メタデータの更新
Intelligence Server のアップグレード後、以下の手順でメタデータを更新します。この手順では、MicroStrategy One で使用できる新機能をサポートするために、メタデータ テーブルの作成と更新を行います。
メタデータを更新することにより、既存のオブジェクトと、MicroStrategy クライアントとの互換性が維持されます。また、更新済みバージョンのメタデータでのみ使用できるクライアント アプリケーション、機能、およびオブジェクトを通じて可能な、新しい構成の設定も利用できます。
メタデータの更新プロセス中に、インデックスおよび主キーの管理などのタスクのために、Configuration Wizard によって追加の SQL が生成されます。更新プロセス中にこの SQL を表示するには、Configuration Wizard の [要約] ページの [要約] ペインで、[SQL プレビュー] をクリックします。また、更新プロセスを完了した後は、生成された SQL は MicroStrategy の Common Files ディレクトリに保存されます。ファイル名は OriginalScript_generated.sql、ここで OriginalScript 元の SQL 更新スクリプト名です。たとえば、Oracle Database を更新している場合、元の SQL 更新スクリプトは mdorcl.sql 生成された SQL ファイルは mdorcl_generated.sql。
以下の点に注意してください。
- エラーが発生した場合に Configuration Wizard のログ ファイルを表示する方法の詳細は、アップグレード中の問題の解決を参照してください。
- メタデータを更新するために以前使用されていた MDUpdate コマンド ライン ユーティリティは、現在サポートされていません。コマンド ラインからメタデータを更新するには、Configuration Wizard で応答ファイルを使用できます。
更新が必要な各プロジェクト ソースについて、Configuration Wizard の各ページを順番に操作する代わりに、更新情報を持つ応答ファイルを作成して Configuration Wizard で使用することにより、メタデータを自動更新することができます。応答ファイルを使用したメタデータ更新の詳細については、Configuration Wizard での応答ファイルの使用を参照してください。
GUI モードの Configuration Wizard へのアクセスがない場合、応答ファイルを使用してメタデータを更新する必要があります。
MicroStrategy のメタデータを更新するための前提条件
MicroStrategy メタデータを最新バージョンに更新する前に、以下の前提条件を満たしていることを確認してください。
- メタデータ更新プロセスは、システム アドミニストレーター ユーザー グループのメンバーである MicroStrategy ユーザーのみが実行できます。すべての管理権限を持っているだけでは十分ではありません。このユーザーは、"システム アドミニストレーター" ユーザー グループのメンバーである必要があります。
- アップグレード元のプロジェクト メタデータのバージョンは、Configuration Wizard がインストールされており、メタデータ更新を実行する製品のバージョンと同じか、それより古い必要があります。メタデータよりも前のバージョンの製品は、新しいバージョンのメタデータの更新を実行できません。
- クライアント、プロジェクト、および Intelligence Server の言語設定がすべて同じである必要があります。
- 更新するプロジェクトがロックされていない必要があります。プロジェクトのメタデータのロックを解除するには、Developer の [管理] メニューで [ロック] > [プロジェクトのロック解除] と選択します。
- バージョン 10.0 以前の古いメタデータを 11.3.1 以降に直接更新する操作はサポートされていません。まず中間バージョンに移行してから、11.3.1 以上に更新する必要があります。中間バージョンは 10.0 ~ 11.3 です。
以下の前提条件は、プロジェクト メタデータが保存されている RDBMS に固有のものです。
- メタデータ データベースに Oracle を使用している場合は、データベースの [最大オープンカーソル] パラメーターが少なくとも 1500 に設定されていることを確認します。
- メタデータ データベースに SQL Server を使用している場合は、一括復旧モードあるいは完全復旧モードがアップグレード中にトランザクション ログに入力し、エラーを発生させる可能性があるので、トランザクション ログを [単純復旧モデル] に設定することをお勧めします。
- メタデータ データベースに DB2 を使用している場合は、データベースの [動的セクション] プロパティが 999 に設定されていることを確認します。
メタデータ更新プロセス
Configuration Wizard でプロジェクトの更新を試みて失敗した場合は、プロジェクトがロックされます。プロジェクトのアップグレードを再度試みる前に、プロジェクトのロックを解除する必要があります。プロジェクトのロックを解除するには、Developer の [管理] メニューで [ロック] > [プロジェクトのロック解除] と選択します。
Configuration Wizard を使用してメタデータを更新するには
- [現環境を MicroStrategy Secure Enterprise へアップグレード] オプションを選択します。[次へ] をクリックします。
- [Intelligence Server コンポーネント] オプションを選択します。[次へ] をクリックします。
- [MicroStrategy 認証] ページで、MicroStrategy システム アドミニストレーターのユーザー名とパスワードを入力します。[次へ] をクリックします。
-
[メタデータ接続] ページで、MicroStrategy メタデータにアクセスするためのデータベース パスワードを入力します。[次へ] をクリックします。
DSN とログイン ID は、前に行ったサーバー構成に基づいて提供されます。
- [コンポーネントの選択] ページで、アップグレードする各 Intelligence Server のチェック ボックスをオンにします。
- 選択した各 Intelligence Server の下で、以下のシステム コンポーネントから、アップグレードするものを選択します。
- メタデータ リポジトリーをアップグレード:メタデータ リポジトリーには、お使いの MicroStrategy アプリケーションおよびサポート オブジェクトの定義が含まれています。最新バージョンの MicroStrategy の新機能や更新された機能をすべてサポートするには、メタデータのアップグレードが必要です。
- 履歴メッセージを移行:このオプションを選択すると、既存の履歴レポジトリを、検索結果の向上、スケーラビリティ、およびパフォーマンス向上のために、新しい形式に移行します。ファイル ベースのリポジトリーは、データベース ベースのリポジトリーまたはハイブリッド リポジトリーに移行でき、データベース ベースのリポジトリーは、ハイブリッド レポジトリに移行できます。
- このチェック ボックスをオンにすると、この移行用の追加の構成オプションが、この後の [履歴の移行] ページで表示されます。アップグレードの過程で、この Intelligence Server およびクラスター内の他のどの Intelligence Server も停止し、再起動されます。
- 現在、ファイル ベースの履歴リポジトリーを使用しており、そのフォーマットの使用を継続したい場合は、このチェック ボックスをクリアします。アップグレード後に Intelligence Server を再起動したとき、リポジトリーは更新されますが、フォーマットは影響されません。
- データベース ベースまたはハイブリッドの履歴リポジトリーを使用していて、同じタイプのレポジトリの使用を継続したい場合は、2.メタデータの更新で履歴データベースのアップグレードの情報を参照してください。
- 更新する個々のプロジェクトを選択します。Intelligence Server にロードされているプロジェクトのみを更新できます。プロジェクトの更新には、次の任意のオプションを含めることができます。
プロジェクト論理的アップグレードを実行:プロジェクトを MicroStrategy の最新バージョンに更新します。このオプションは、レポート、ドキュメント、ダッシュボードの定義を更新し、 MicroStrategyの旧バージョンで作成されたレポートとドキュメントのパフォーマンスを向上させ、メモリ使用量とストレージ要件を削減します。
以下の点に注意してください。
- この更新が完了済みの場合は、このオプションの表示は [プロジェクト論理的アップグレードを再実行] になります。
- プロジェクトのアップグレードに関するその他のオプションを実行するには、このアップグレードが必要です。
- 更新済みの Report Services ドキュメントを、以前のバージョンの MicroStrategy で実行することはできません。
- プロジェクトに含まれるレポートやドキュメントの数により、更新には長い時間がかかることがあります。
- [次へ] をクリックします。
- [履歴メッセージを移行] オプションを選択した場合は、[履歴ターゲット データベース] ページで、履歴データベースの必要な情報を指定します。
- [次へ] をクリックします。
- [要約] ページで、アップグレードの選択内容を確認して [終了] をクリックします。
